蕾羽(らいは)

No.147⭐︎

性格:うっかり屋でちょっぴり見栄っ張り

年齢:身体的年齢・精神年齢共に8歳、

  実年齢は100歳以上

証:憤怒の証

名前の由来:変わらずの石を体に埋め込まれて進化する事もできず、悪魔としても成長を止められた蕾羽がいつの日か力を取り戻して自由に生きて飛び回れる日が来る事を願って。今はゆっくり休んで力を付けている様子と彼女の髪色がピンクで可愛らしい見た目が芍薬を連想させる為、いつか成長して花開いた芍薬のように美しく素敵な女性なる事を願ってつけた。

サンプル台詞

「私は…、らいは。他に言うことなんてないわ。」

「私にあまり関わらないで。…あなた、死にたくないでしょ?」

「なんでそんなに優しくするの?…どうなっても私、知らないから。」

「私、普通に暮らしたい。悪魔だし厄災の生まれ変わりらしいけど…。それでも、普通の女の子として生きて、明日が来るのが楽しみになるような日々を送りたい…!」

「ただの人間なのに私の事いつも守って、気に掛けてくれる…。でも、サノンは優しいから、きっと私じゃなくても助けた…。…モヤモヤする…。」



憤怒の悪魔。元々は魔界で実の親と兄弟に囲まれて普通に幸せに暮らしていた。しかし少女は実は数百年前に世界中の人々を苦しめた暴嵐の厄災の生まれ変わりで、8歳の誕生日に厄災としての力が目覚めてしまった。その事を家族達は必死で隠そうとしたものの、暴嵐の厄災はかつて魔界や天界にも多大な被害をもたらした存在の為、どの種族からも迫害を受けて逃げ続ける日々を送っていた。魔界で貴族として暮らしていた日々とは一変して明日の食事すらもままならない生活となったが、家族は誰1人として娘を、妹を責める事なく以前と変わらず可愛がっていた。彼女も家族に負い目を感じつつも、家族といられればどんな所でも生きていけると思い、家族の前では笑っていられた。しかし厄災によって被害を受けた人々により結成された厄滅会の人々により家族を目の前で殺され、自身は捕らえられ監禁される。牢獄の中では手足に枷を付けられ、まだ厄災として覚醒していない少女が完全に覚醒しないように胸の真ん中、心臓の上に変わらずの石を埋め込まれた。ここでの生活は常に拷問を受け続ける、地獄のような日々だった。毎日厄滅会の人間から「前世の罪を償え」と言われ続け、あらゆる暴行を受け、体の損傷が酷くなれば悪魔の腐った血肉を無理やり口の中に押し込まれ、体の傷を治してはまた治った所から肉を焼かれ切り落とされたりと苦痛を与えられ続けられた。

(補足:悪魔は悪魔の血肉を食べる事でも魔力を回復し、傷を癒す事が出来る。しかしこの行為は同族喰いとして悪魔の中でも禁忌扱いになる。)

最初の数年こそは「何故身に覚えのない前世の罪を自分が受けなければならないとか」と抵抗していたが、日に日に過激化する虐待に心体共に疲弊していった。生き物としての最低限の尊厳すら踏み躙られ、「殺して欲しい」と懇願するようになっても、厄滅会としては今殺したら次転生した時には生まれた時から厄災として覚醒している恐れがあるので、今の覚醒前の彼女を殺さず永遠に閉じ込めて苦しみを与え続ける事が最善だと考えていた。その為少女は死ぬ事すら許されなかった。百年経った頃には何をされても泣かず叫ばず無反応になってしまった。そんな様子に苛立ちを覚えた厄滅会の1人が、死ぬギリギリまで痛み付ければまた泣き喚き、その声は我々に対する贖罪になるだろうと考えて周りの制止を聞かずに少女がギリギリ生きられる機能だけを残して、それ以外の全てを切り落とした。少しずつ自分の体が切り刻まれていく感覚に彼女は「今度こそ死ねるかな…」と淡い期待すらしていた。しかし意識が薄れていく中で、あんなにも死を願いながらもほんの一瞬、ふっと吹き掛ければ消えてしまいそうな程小さく、願ってしまった。「死にたくない」と。

彼女が願った瞬間、牢獄の中だというのに旋風が生まれ、いつしか大きな竜巻に変わった。竜巻は牢獄の檻を破壊し、瓦礫や人を次々に渦の中に飲み込み、厄滅会の建物を破壊していった。彼女の死にたくないという生き物としての正常な防衛本能に厄災の力が反応し、一時的に彼女は厄災の力を顕現させた。厄災の力が少し戻った事で、切り込まれて四肢や掻き出された臓器が再生した。竜巻の中心で少女は「また死ねなかった」と絶望した。家族を殺し、自分をこれまで散々痛み付けた存在がいとも容易く壊れ、宙を舞い、ベチャベチャと汚い音を立てて地面を汚していく様には目もくれず、絶望の最中に百年ぶりに見た星々の煌めきに少女は魅入っていた。忘れそうになる程遠い昔、家族と逃亡生活をして野営した時に皆でオリジナルの星座を作りあった事を思い出した。その星座を1つ2つと見つけては家族との思い出が蘇り、ポロポロと涙が溢れるのを拭う事なくじっと上を見上げて星だけを見続けた。




そのまま竜巻は海を渡り、陸地に着く頃には小さい旋風となっていた。彼女は旋風からふわりと降りて、100年ぶりの外の空気と、自分と厄滅会以外の生物がいる環境に戸惑いながら、アテもなくフラフラと、たまに星空を眺めながら夜道を歩いた。暫く歩いていると、ふと甘い香りが鼻を掠めた。ずっと昔に嗅いだ事があるような、一度も嗅いだことがなかったような、だけど身体がつい香りに釣られて自然と足を向けてしまい、よたよたとふらつきながら歩みを進めた。そして1軒の家の庭先にたどり着いた。その家の庭にはオレンの実がなる木が生え、他にも苺などの果物や様々な野菜が実っていた。彼女はオレンの実を一つ毟り取り、小さく口を開けて齧った。齧った瞬間に口の中に瑞々しい、甘い果汁が広がった。久方ぶりの甘味な刺激にブルッと全身が震え、無我夢中でオレンの実を口いっぱいに頬張り、一つ食べ終わったらすぐに次の実をむしり取っては口に押し付けるように齧り付いて実を食べた。

数にして5個ほどオレンの実をたいらげて、6個目のオレンの実に齧り付いた時、突然ガラッと閉まっていた窓が開いてそこから大きな影がぬぅと動いた。その影は2つの金の鋭い瞳に彼女を捉え、そのまま庭に出てきた。彼女はその大きな影に見つめられた時、逃げ出そうとしたが恐怖で体が硬直し、影の瞳から目が離せなくなった。初めこそ大きな影のように見えたが、瞳を見ているうちに徐々に影の形がはっきりと見えるようになった。大きな影のように見えたそれは、ただの男性だった。その男性はゆっくりとその場に胡座をかいて、背中を丸めて右手の肘を胡座をかいた膝に載せてニッと笑い一言、「美味いか?」と目の前の少女に向けて発した。彼女は自分に向けられた想定外の言葉に初めは脳の理解が追いつかなかったが、きのみの味の感想を聞かれたと理解して、小さく首を縦に動かした。その様子を見て男性は「そうか。好きなだけ食ってけ。それとこっちの実のも食ってみ?苺って言うけど、これもうめぇぞ?」と言って苺を一摘みしてパクッと口に入れて食べた。少女も震えながら、オレンの木の横に生えている苺を摘み、半分だけ齧った。オレンの実とは違った甘味と酸味に一瞬固まり、次の瞬間には両手で苺を毟っては口に入れて苺を頬張った。少女が衝動のままに苺とオレンの実を口に入れて食している様子を男性は目を細めて眺めていた。しかし暫く果実を貪り食べていた少女は突然口を押さえてその場で蹲り、さっきまで食べていたオレンの実と苺をグチャグチャに混ぜたものを地面に撒き散らした。監禁されていた間、少女の口に入れられていたものは蛆の湧いた腐った悪魔の肉、害虫と呼ばれる虫、舌を焼くための熱せられた炭、歯を抜くためのペンチ。水分として飲まされていのは、悪魔の血と精液と排泄物。一般的に普通と言われる生活を送る人達には、一生口にする事はない悍ましい物を長年無理矢理食べさせられた少女は、当然重度の拒食症になっていた。男性は涙を浮かべながら苦しそうに吐き続ける少女の元に慌てて駆け寄って大きな手で背中を優しく摩った。少女は吐きながら自分の背中を摩る手が、昔気分を悪くしてトイレで吐いていた時に背中を摩ってくれた優しい父親の手と重なった。果実を吐ききった後も自分を責める事なく優しい言葉をかけてくれる男性に、ずっと感情を閉じ込めて来た心が耐えきれず、少女は口を大きく開けて泣き叫んだ。男性は赤子の様に泣く少女を抱き抱えて自分の家に戻ってソファに座り、少女が泣き疲れて眠るまでずっと抱き締めて頭を撫で続けた。


ここから簡略設定

久々に熟睡して油断をしたのか、寝ている間にボロボロの羽根をヒョコッと出してしまった少女。そしてその羽根を見て、少女が悪魔だと言う事に気が付いてしまったサノン君。

翌日サノン君に呼び出されたサノン君の母親、弟のリオン君に少女と出会った経緯を話て、ひとまずこのまま自分達で少女の怪我を療養する事にした。

少女が目を覚ましたのでまず名前を聞くが、家族を目の前で殺されたトラウマと拷問の日々による過剰なストレスで一部記憶が薄れており、名前を忘れてしまっていた。後に3人で話し合って、少女に「蕾羽」と言う名前をつけた。

その後、元看護師のサノン君の母親が何日間も蕾羽からゆっくりと無理がない様に自身の事をヒアリングして、ある程度の蕾羽の生い立ちを知ることが出来た。母親はヒアリング中に時折涙ぐみ、仕事から帰ってきた息子2人にも少女の話を聞いて、2人は怒りでただでさえ悪い目つきを更に悪くしてギリっと歯切りをたてた。

ある日今後の蕾羽の事について家族会議をする為に、いつもより早い時間に蕾羽を布団に入れて寝かしつけた。

蕾羽を寝かしつけた後、ガブリアス親子は朝になるまで話し合い、蕾羽を養子として引き取って育てていく事を決意した。


一方寝たふりをしていた蕾羽は、優しくしてもらってはいるもののガブリアス親子を心から信じる事が出来ずにいた。3人が自分をまたあの地獄に送り返そうとしないように、自分の身体や魔力が回復するまで匿ってもらえる様にするにはどうすればいいかを考えていた。そして1つ答えを見つけた。自分は悪魔なのだから、3人の中の誰かの願いを叶えて代わりに自分の身の保障を契約で結べばいい。数日間蕾羽は3人の会話に耳を傾けて、契約に使えそうな願いがないかを探った。すると気になる会話が耳に入った。

母「まさか孫の前に娘が出来るなんてねぇ〜。」

サ「そうだなぁ。」

母「サノン。貴方の人生、貴方の好きなように生きてほしいけど、お母さんそろそろ心配よ?」

リ「にぃさんまだ一回も彼女いた事ないんでしょ?弟の僕まで心配になるんだけど。僕が合コン企画しようか?」

サ「いいって。まぁ、そのうち…。いつか相手見つかるだろうし…。」

リ「そう言って今までずっと独り身じゃん!にぃさんモテない訳じゃないんだからさ!いい人いっぱいいるよ?そろそろ真剣に考えたら?」

サ「わぁってんよ。そのうちだそのうち!!」

この会話を聞いた蕾羽は、「つまりサノンに彼女が出来たら3人は嬉しいんだ…。私が彼女になって契約すればいいわね!」と結論を出した。

その日の夜、蕾羽はこっそり布団から抜け出して、寝ているサノン君のほっぺたを突っついて起こして小声で尋ねた。

蕾「さの、さの。サノは彼女、ほしい?」

サ「んぁ…??起こしてまで聞く事じゃねぇだろ…。早く布団戻って寝な。」

蕾「むっ…。いいから答えて!」

サ「んー…。いつかはな…。」

蕾「いつかじゃなくて、今彼女欲しいって言って!」

サ「なんでだよ…?はいはい、今彼女欲しい欲しい。言ったから早く寝ろや。」

蕾「彼女欲しいって言ったわね?サノン、その願い叶えてあげる。私が彼女になってあげるわ。代わりにサノンは私の生活を保証しなさい!」

サ「は…?なんだって?」

蕾「サノンは今、私と契約したの。悪魔との契約は絶対破っちゃ駄目なんだから。良かったわね。サノン、願いが叶って🎵」

サ「…おいおいおい。冗談だよな…?」

蕾「さっきも言ったけど、悪魔との契約は絶対よ?悪魔にも契約にはリスクがあるんだから、冗談で言うなんてありえないわ?」

サ「ちょっっと待て…。整理させてくれ…。つまり蕾羽は俺と契約してお前の生活を守る代わりに、俺の彼女になったって事か…??」

蕾「そう言う事ね。」

サ「全然意味わかんねぇぞ…?」

蕾「なんでわからないのよ?」

サ「わかる訳ねぇだろ。てか、彼女って言ってもなぁ。いいか蕾羽、恋人っていうのはお互いに好きになった者同士がなるもんだ。契約なんざでなれるもんじゃねぇよ。」

蕾「じゃあサノン、今から私の事好きになればいいのよ。」

サ「だからぁ!恋愛ってのはこう、なんだ…?きっかけがあって相手の事を知りてぇって思って…。他の人とは違ってその人だけ自分の中で特別になっていくっていうか…。説明むずいな…。」

蕾「サノもよく分かってないじゃない。」

サ「とにかくな。気持ちがねぇのに急に彼女になるって言われても困るんだわ。さっさと契約破棄しろ。」

蕾「無理よ。悪魔の契約は契約者が満たされるまで、切る事は出来ないわ。無理に契約を切ろうとしたら悪魔も契約者も死ぬわよ。」

サ「マジかよ…。つーかなんで俺の彼女欲しいって願いにしたんだよ…?しかもお前だって、俺の彼女になってもいい事ねぇだろ?何であんな願い叶えようとしたんだ?」

蕾「だってサノママもリオも、サノに彼女が出来て欲しいって…。この願いを叶えたら喜んで貰えるって…。それに契約を結べば私の事を…あそこに引き渡せなくなるでしょ?」

サ「…蕾羽。少なくても俺たちはお前の事を、家族の一員だと思ってる。大事な妹分を守るのが家族ってもんだ。なのに契約なんかしてよぉ。馬鹿だなぁ…。いや、お前の不安に気がつけなかった俺の方が馬鹿だな。…ごめんな。」

蕾「………。」

サ「ほら、顔上げろ。契約しちまったもんはしゃーねぇ。どうすれば解除できるかわかんねぇが、とりあえずどうにかなんだろ。あんま難しく考えねぇでいこうや。」

蕾「因みに契約している間に浮気したら、契約違反でサノン死ぬから。」

サ「お、おぅ…。」

そんなこんなで契約上恋人になったサノン君と蕾羽。見た目だけだとサノン君28歳。蕾羽8歳の20歳差の恋人。こんな2人が本当の恋人になるまでの話をね…書きたいんですよ…。

因みに本当の恋人になる頃には蕾羽はハクリューかカイリューに進化してる…予定。


うちの子関係
砂音
 自分を助けてくれた恩人であり兄であり、悪魔の契約上の恋人。最初は自分の保身の為にサノン君を利用しようと思っていたが、理不尽な契約をしたにも関わらず自分に対して無償の愛と献身を注いでくれるサノン君に惹かれていく様に。サノン君が自分のせいで命の危機に晒された時、自分の命を賭けて彼を守った。その時厄災の力が完全に覚醒したのと、埋め込まれた変わらずの石が壊れた事によって進化した。
色々あってサノン君が老衰で死んだ後、彼が必ず自分を迎えに来てくれる事を信じて200年もの間帰りを1人で待ち続け、晴れて恋人として結ばれた。

・サノママ
 サノン君の母。蕾羽にとっては第二の母。最初はサノママを母として接する事は、死んだ本当の母に申し訳が無くて距離をとっていた。だが、サノママから「私は貴女の本当のお母さんではないわ。でも、本当のお母さんが貴女を愛したように、私も蕾羽の事を愛しているわ。私の事は母と呼ばなくてもいいから。本当のお母さんが一緒にいられない分、私が蕾羽の側にいるわ。」と言われて、心を開く様に。一応本当の母と区別する為に、「サノママ」と呼んでいる。

・陸音
 サノン君の弟。蕾羽にとっては2人目の兄の様な存在。サノママの時と同様、自分の本当の兄弟に申し訳なくて距離をとっていた。しかし陸音は蕾羽の気持ちにお構いなくウザいくらい構い倒した。その事にブチ切れしてつい感情のまま怒った蕾羽を見て陸音は「いいねいいね!!…僕だって蕾羽のおにぃーちゃんなんだからさ。何も遠慮しないで今みたいに怒ったりしていいんだよ。きっと本当のお兄さん達だって、悲しい顔している妹の顔より、今の怒った蕾羽の顔を見たいと思うよ。」と言って怒ってる蕾羽を宥めた。
サノママより距離を積めるのに時間はかかったが、今では「リー君」と呼んで兄妹未満友達以上の良好な関係を築いている。

うちよそ募集枠
・恋人✖️(うちCPあり。砂音君)
・友達◯(天使悪魔人間基本◯暴力的な人は✖️)