エニグマ
No.778⭐︎(ミミッキュ)
性格:陽気で抜け目がない
年齢:人が生まれた頃から。外見年齢は8歳。
名前由来:エニグマ=謎
サンプル台詞
「初めまして、エニグマと申します。この見た目ですが、長い間旅をしております。この街に滞在している間だけでも、どうぞ宜しくお願い申し上げます。」
「何故仮面をかぶるのか、ですか…。僕の顔は昔の事故で大きな傷がありまして、皆様のお目汚しとなってはいけませんので、こうして隠しておるのです。」
「それでも仮面の下が見たいと…。申し訳ございません。この顔は誰であろうと見せる事は出来ません。」
「………見てしまいましたね。何も言わずに、どうか早くお立ち去りください。僕だってあなたの人生、ここで終わらせたくありませんので。」
幼い外見には似つかわしくない、おっとりとした大人の喋り方をする不思議な少年。彼の正体は黒セウスが作り出した、人々の理由のない恐怖心や狂気、暗闇に何かいる等の得体の知れない闇が意志を持ち、具現化した存在。黒セウスは当初無条件に人々の精神を壊す存在を創り出そうとしたものの、途中で飽きてしまって未完成のままそこら辺に捨ててしまった。その為エニグマは自分が厄災だという事を知らず、自分が生まれた経緯も、厄災としての役割も知らない。
そんな性質の為エニグマの意思に関係なく、彼と親しくなった者や長時間そばにいた者を狂わせてしまう。最初は体調不良、次第に不眠や情緒不安定が酷くなり良くて鬱病、最悪自殺か発狂して無差別殺人等を引き起こさせてしまう。
エニグマ自身、親しくなった相手や優しくしてくれた相手が壊れていく姿を見たくなくて、相手の体調が悪くなった辺りでそっと離れていくようにしている。自分の性質上仕方のない事だと理解しつつも、ずっと一緒にいられる友達を探し求めて世界中を彷徨っている。今の彼の姿は、遠い昔に初めて仲良くなった相手の姿を真似している。まだ人の姿になれず、ただの塵の集合体の姿だったエニグマに声を掛けて友達になってくれた、黄色と黒の髪が綺麗で皆から好かれていた、人気者の彼女の事が大好きだった。しかし仲良くなればなる程彼女の顔から笑みは消え、譫言を呟いたり急に泣き出したりと壊れていった。エニグマは当初彼女が壊れていく理由が分からず、元気になってもらおうと懸命に彼女の元に通っては花をプレゼントしたり、本で知った物語の話をした。しかし会えば会うほど彼女はおかしくなっていき、彼女を最期に見たのは、昼間に街中を笑顔で駆け巡り、街の広場で自分の首に刃物を突き刺して絶命した姿だった。その姿を見た街の人達は悲鳴をあげ、集団パニックを起こしていた。エニグマはパニックを起こしている人達を助けようと近寄った所、皆恐ろしいものを見る目でエニグマを見て、その後彼女と同じように狂ったように笑いながら川に飛び込んだり、近くにいた人を殴りだしたりと、常軌を逸脱した行動を取り始めた。阿鼻叫喚が至る所で聞こえる街の中、エニグマは自分が大好きな彼女を狂わせた元凶で、自分のせいで街の人達まで狂わせてしまったのだと悟った。
街から離れ、山の洞窟の中でずっと泣き叫びながら自分の存在の消滅をただひたすら願った。しかし滝に飛び込んで激流に揉まれても、炎の中に飛び込ん焼かれても、塵の集合体の様な体では痛みすら感じずにすぐに再生した。何年も毎日自身がどうすれば消滅するか様々な手を尽くしたが、彼は消滅する事ができなかった。自分の存在が周りの人に害を与える。だけど自分は消える事ができない。そんな現実に絶望したある日、水色のミュウに出会った。
自称女神様の水色のミュウから自分の正体を教えられ、自分の存在は世界にとって救いようもない悪だと知った。エニグマは自身の出生を知り、より自分は消えなければならない存在だと思い知った。暗い顔をするエニグマに対し水色のミュウは、相手が狂ってしまうのはエニグマが闇の深淵そのものの姿をしているからで、見た目を人に似せればある程度は自身の性質を抑えられる事を教えた。その言葉を聞き、エニグマは脳裏に浮かぶ人の形をイメージした。すると塵の集合体だった体は少しずつ人の形を成し、大好きだった少女によく似た容姿の、少年の姿へと変貌した。
エニグマは自身の姿の変化に驚きつつ、これで誰の事も壊さずに済むと喜んだもの束の間、ミュウより「あくまでも性質を少し抑えているだけで、長く一緒にいれば徐々に相手は狂気に呑まれる。特に瞳にはエニグマの中身、闇の深淵が剥き出しの状態になっている為10秒も目を合わせたら発狂させてしまう。」と忠告した。
その忠告を肝に銘じ、エニグマは下手くそながらも頑張ってお面を作り、旅に出る事にした。
その気になれば別の姿になる事もできたが、エニグマは敢えて少女の容姿をする事にした。理由は、大人になったら街を出て世界中を見て渡りたいと言う少女の夢を叶える為と、大好きだった少女を殺してしまった事への贖罪のため。
2024/05初旬 sns掲載
2024/11/26 掲載